AMSEA2018|プログラム

開催場所|東京大学本郷キャンパス内
時間|平日19:00〜21:00、土日祝日の集中講義
受講料|無料(実習において徴収することがあります)
ポイント|1コマ1時間。A,B系列は1コマ出席で1ポイント、C,D系列はそれぞれの科目毎の基準に即してポイント取得。

前期プログラム|2018年6・7・8月
後期プログラム|2018年10・11・12月
修了プレゼンテーション|2019年1月26日(土)、27日(日)
海外研修(成績優秀者)|2019年2月20日前後の4〜7日間を予定
修了式|2019年3月9日(土)

【必修プログラム】
CS1|ハラスメントの倫理と論理(全1回=2コマ)
CS2|修了プレゼンテーション
【選択プログラム】
<A系列>アート・ロジスティクス
A1|アートマネージメント実践学(全8回=16コマ)
A2|アートのための法理(全2回=4コマ)
A3|アート教育の方法(全1回=2コマ)
A4|リスクマネージメント(全1回=2コマ)
A5|文化行政学(1回=2コマ)
A6|ワークショップ論(全2回=4コマ)
<B系列>人文社会知
B1|アートのための社会科学(全5回=10コマ)
B2|社会を調べる(全3回=6コマ)
B3|社会実践としてのアート(全5回=10コマ)
<C系列>ゼミ
C1|制作・批評における言葉(全6回=12コマ)(12ポイント)
C2|アートとしての社会運動(通年)(12ポイント)
C3|アーカイブの方法と実践(通年)(12ポイント)
<D系列>実習
D1|展覧会・上映会実習(通年)(8ポイント)
D2|ドキュメンテーション実習(通年)(8ポイント)
D3|企画書実習(全2回=4コマ)(4ポイント)
D4|英語によるディスカッション実習(全5回=10コマ)(5ポイント)
<特別講義>
S1|バトラー入門





プログラム詳細(随時更新)

【必修プログラム】

CS1|ハラスメントの倫理と論理(全1回=2コマ)
CS1-1,2
日時 - 2018年8月1日(水)
講師-清水晶子(クィア理論、フェミニズム理論/東京大学大学院総合文化研究科教授)
専門はフェミニズム、クィア理論、 とりわけ身体と性の表象に関わる文化政治。 近年取り組んでいるのは、クィア・テンポラリティー論と「歴史」 との政治的接続、分断や他者性の身ぶり/場としての「接触」 の考察、など。東京大学大学院総合文化研究科所属。

CS2|修了プレゼンテーション
CS2
日時 - 2019年1月26日(土)、27日(日)



【選択プログラム】

<A系列>アート・ロジスティクス

A1|アートマネージメント実践学(全8回=16コマ)
A1-1,2「アイデアが展覧会になるとき」
講師 - 長谷川新(インディペンデント・キュレーター)
インディペンデント・キュレーター。 1988年生まれ。京都大学総合人間学部卒業。主な企画に「無人島にて―「80年代」の彫刻/立体/インスタレーション」(2014年)、「パレ・ド・キョート/現実のたてる音」(2015年)、「クロニクル、クロニクル!」(2016-2017年)、「不純物と免疫」(2017-2018年)など。PARADISE AIR2017-2018年度ゲストキュレーター。日本写真芸術専門学校講師。日本建築学会書評委員。
日時 - 2018年6月5日(火)19:00〜21:00
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A1-3,4「アートギャラリーの構造と力」
概要 - 本講では、アートギャラリーの歴史的な成り立ちを概観し、公立(パブリック)と民間(プライベート)の棲み分けや、異なる資金源が衝突し流入するアート界の力学を考察する。その上で、独自のギャラリーモデルを構築しつつある各国のプロジェクトスペースやASAKUSAでの事例を紹介しつつ、現代アートの鑑賞と批評を推し進めるビジョンと戦略を提示する。
講師 - 大坂紘一郎(ASAKUSAディレクター)
早稲田大学中退。ロンドン芸術大学セントラルセントマーチンズ、キュレーション学科卒業。ロンドンの大和日英基金にて、政治・経済・文化における二国間交流の現場に携わった後、2013年に帰国しスカイザバスハウスに勤務する。2015年、30平方メートルの一般住宅を改築した現代アートスペース「アサクサ」を設立。美術研究とマーケットの動向を媒介した共同キュレーションを核とし、これまでにヨシュア・オコン、オノ・ヨーコ、トマス・ヒルシュホルンらの展覧会を開催する。倉敷芸術科学大学および岡山大学 非常勤講師。
日時 - 2018年6月19日(火)19:00〜21:00
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A1-5,6「インスタレーション/パフォーマンスの一回性と複数性 - 展示者/制作者/鑑賞者の立場から」
講師 - 大舘奈津子(コーディネーター/一色事務所、芸術公社)
一色事務所にて、荒木経惟、森村泰昌、笠原恵実子、やなぎみわ、藤井光のマネジメントおよび制作に携わる。2010年よりウェブマガジン「ART iT」の編集を兼任。『ヨコハマトリエンナーレ2014』ではキュレイトリアル・アソシエイツを務めた。これまで担当したプロジェクトとして『やなぎみわ:Windswept Women-The old Girls' Troupe』(ヴェネツィアビエンナーレ日本館, 2008年)、『Yasumasa Morimura: Theater of Self 』(ウォーホール美術館, ピッツバーグ, 2013年)『荒木経惟 往生写集』(豊田市美術館, 新潟市美術館, 資生堂ギャラリー他, 2014年)など。 芸術公社では、シアターコモンズのキュレーションおよび制作を担当。
日時 - 2018年7月25日(水)19:00〜21:00
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A1-7,8「プレスリリースの向こう側」
講師 - 良知暁(アーティスト)
1980年生まれ。投票をキーワードとした広範なリサーチに基づいた作品を中心に、テキストや写真、パフォーマンスなどを制作している。
http://rachiakira.com/
http://blanclass.com/japanese/archives/20180428/
日時 - 2018年8月21日(火)19:00〜21:00
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A1-9,10「芸術作品を生み出す具体的アプローチ:リサーチ/マネジメント/キャスティング」
講師 - 田中沙季(Port都市リサーチセンター)
リサーチ・コーディネート・マネジメント・キャスティングといったアプローチで、芸術作品と都市・人・社会の関係を軸に活動する。舞台制作会社CSB 勤務後、2009年より社会実験的なプロジェクトを展開する創作ユニットPort B(ポルト・ビー)に参加。日本パフォーマンス/アート研究所などを経て、現在Port都市リサーチセンター・ディレクター、東京藝術大学大学院映像研究科主催「メディアプロジェクトを構想する映像ドキュメンタリスト育成事業」通称geidaiRAM2では、リサーチ・ディレクションを担当。
日時 - 2018年10月26日(金)19:00〜21:00
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A1-11,12「カタストロフとキュレーション」
講師 - 近藤健一(森美術館キュレーター)
1969年生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス校美術史学科修士課程修了。2003年より森美術館勤務。ジョン・ウッド&ポール・ハリソン(2007年)、小泉明郎(2009年)、山城知佳子(2012年)の個展を企画した他、ビル・ヴィオラやゴードン・マッタ=クラークの映像作品上映プログラム(2015年)を企画。「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」(2008年)、「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」(2010年)、「アラブ・エクスプレス展」(2012年)、「アンディ・ウォーホル展」(2014年)を共同企画。2014-15年には、ベルリン国立博物館群ハンブルガー・バーンホフ現代美術館で客員研究員を務める。現在、「カタストロフと美術のちから展」を開催中。
日時 - 2018年11月19日(月)19:00〜21:00
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A1-13,14「現代美術館とラーニング」
講師 - 白木栄世(森美術館アソシエイト・ラーニング・キュレーター)
2006年武蔵野美術大学大学院造形研究科修了。2003年より森美術館パブリックプログラム・アシスタントとして勤務。2007年より現職。森美術館の展覧会に関連するシンポジウム、ワークショップ、アクセスプログラム、学校プログラムなどラーニング・プログラムの企画・運営を担当。そのほか、鴻池朋子のワークショップ・プロジェクト「六森未来図」(2007-2008年, 森美術館)、「六本木クロッシング2013:アウト・オブ・ダウト展」関連プログラム「ディスカーシブ・プラットホーム」(2013-2014年, 森美術館)の企画運営、テート・アジア太平洋リサーチセンター(ロンドン)との共催シンポジウム「トラウマとユートピア」(2014年, 森美術館)、ニューヨーク大学グローバル・アート・エクスチェンジと東京大学IHSプログラム共催シンポジウム「日本およびアジア地域におけるグローバル・アートとディアスポラ・アート」(2015年, 森美術館, 東京大学)、シンポジウム「現代美術館は、新しい「学び」の場となり得るか?」(2017年, 森美術館)などを担当する。
日時 - 2018年11月20日(火)19:00〜21:00
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A1-15,16「現代アートと教育の試み:EEEプロジェクトについて」
概要 - 芸術が歴史と共に変化する中で、国内における美術大学教育が現在どのような役割を持つことができるのかを、これまで行ってきた美術実践教育の事例(コラボレーション、キュレーション、サテライトギャラリー)を紹介しつつ、今後の課題について検討を行う。
講師 - 川上幸之介(アーティスト、倉敷芸術科学大学芸術学部講師)
1979年山梨県出身。2004年ロンドン芸術大学セントラル・セントマーチン ファインアート科修士課程修了。倉敷芸術科学大学芸術学部講師、岡山大学非常勤講師。主なアートマネージメント「EEE (Education, Education and Education)」(http://www.kuragei.com/)。主な個展「Migration」(Pippy Houldsworth, ロンドン)、「Halo-Poses」(Daiwa foundation, ロンドン)、「Ruin」(Identity Gallery, 香港)、「Mindustrial Evolution」(Bearspace, ロンドン)。主なグループ展「Visions in the Nunnery P3 Bedwyr Williams」(Nunnery Gallery, イギリス)、「Double Message」(Scai the Bathhouse, 東京)。主なコレクションに UBS Bank New York / Los Angeles / London; Pigozzi Collection; Taguchi Collection 他。
日時 - 2018年12月11日(火)19:00〜21:00

A2|アートのための法理(全2回=4コマ)
A2-1,2「表現の自由」
概要 - 日本の憲法21条で保障されている「表現の自由」にはドイツのような「芸術」に関する規定がありません。しかし芸術表現が「表現の自由」に含まれることは当然で、その歴史的経緯から言えること、芸術の今日的意義・役割から言えることを確認しながら、芸術分野にかかわる法の骨組みを描き出してみようと思います。
講師 - 志田陽子(法学/武蔵野美術大学造形学部教授)
武蔵野美術大学教授。専門は憲法と芸術関連法。文化的衝突をめぐる憲法問題を研究対象としている。芸術文化から憲法を考える「映画で学ぶ憲法」や「歌でつなぐ憲法の話」などの講演活動も行っている。主著『文化戦争と憲法理論』(法律文化社)、『表現者のための憲法入門』(武蔵野美術大学出版局)、『映画で学ぶ憲法』(編著・法律文化社)。
日時 - 2018年10月2日(火)19:00〜21:00
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A2-3,4「著作権」
概要 - 美術館・博物館での展示やカタログ制作等を行うにあたって、しばしば著作権法上の問題が生じることがある。本講義では、著作権法の基礎知識を習得するとともに、関連する裁判例の検討を通じて、アートと著作権との関係を理解することを目的とする。
講師 - 酒井麻千子(法学/東京大学大学院情報学環特任助教)
東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。東京大学大学院情報学環助教を経て、現在は東京大学大学院情報学環特任助教を務める。専門は著作権法。
日時 - 2018年11月7日(水)19:00〜21:00

A3|アート教育の方法(全1回=2コマ)
A3-1,2
講師 - 神野真吾(芸術学/千葉大学准教授)
1967年生。東京藝術大学大学院修了。山梨県立美術館学芸員を 経て2006年より千葉大学教育学部准教授。アートの社会的価値 についての理論的および実践的研究に取り組む。 千葉アートネットワーク・プロジェクト(WiCAN)代表。著書 に「危機の時代とアート」(『岩波講座 哲学7巻』2008)ほか。
日時 - 2018年8月22日(水)19:00〜21:00

A4|リスクマネージメント(全1回=2コマ)
A4-1,2
概要 - リスクマネジメントとはパブリック・リレーションズの一分野である。パブリック・リレーションズとは「さまざまなステークスホルダーとの関係性を構築・維持するためのマネジメント技法」であるが、リスクマネジメントは、その関係性がうまくいかない/壊れかけているときのマネジメント技法であり、パブリックリレーションズの中で極めて重要な位置を占めている。
企業にとって最大の「リスク」とは人の死やケガではなく、その結果としての主体である企業の死、すなわち倒産である。アーティストにとっては、おそらく主催者/芸術家・表現者/鑑賞者が主体であろう。また、人がケガをしたり死亡することだけでなく、芸術活動が持続できなくなるとことが最大のリスクである。
またアーティスト自らを危険に晒すかどうかの違いもあるかもしれない。いくつかの事例を挙げながら、アートにとってのリスクについて再考する。
講師 - 関谷直也(災害社会学、社会心理学/東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター准教授)
専門は災害社会学、災害情報論、社会心理学。自然災害、原子力災害などにおける災害時の心理、災害時の情報伝達などを社会心理学の視点から研究。避難、災害情報の伝達、災害時のメディア利用、風評被害、原子力防災、放射性物質汚染の心理、パニック、うわさ・流言、買いだめ行動、風化などについての研究。また、広報・PR論、マスコミ効果、環境問題とメディアなどについても研究を進めている。
日時 - 2018年10月24日(水)19:00〜21:00

A5|文化行政学(1回=2コマ)
A5-1,2
概要 - 文化政策の分野でも教育や福祉、 地域創生など芸術の持つ社会的なインパクトに注目が集まり、3年後に迫った東京2020大会の文化オリンピアードへの期待が 高まっている。本講義では、国内外の実践例、かつてない規模と内容で実施されたロンドン2012大会の文化オ リンピアードの実績などを紹介しながら、拡張する芸術の社会的役割について、その可能性と課題を考える。
講師 - 吉本光宏(ニッセイ基礎研究所 研究理事)
1958年徳島県生。文化審議会委員、東京2020組織委員会文化・教育委員、 東京芸術文化評議会評議員/ 文化プログラム検討部会部会長、創造都市横浜推進委員会委員長などを歴任。 東京オペラシティや東京国際フォーラム等の文化施設開発やアート ワーク計画のコンサルタントとして活躍する他、文化政策、 創造都市、オリンピック文化プログラム等の調査研究に取り組む。 主な著作に『再考、文化政策』『文化からの復興』など。
日時 - 2018年7月9日(月)19:00〜21:00

A6|ワークショップ論(全2回=4コマ)
A6-1,2「ワークショップ論①」
A6-3,4「ワークショップ論②」
日時 - 2018年12月10日(月)19:00〜21:00
概要 -  「ワークショップ」とは、「他者との相互作用の中で何かを作りな がら学ぶ学校外の参加型学習活動」であり、芸術・ 文化に関する領域でも多く実践されてきた。本講では、 ワークショップの根幹にある思想や歴史を踏まえて、その特徴を検 討し、自身で実践を企画・運営・評価できるようになるための知識 ・技術を身につけることを目標とする。
講師 - 森玲奈(教育学、生涯学習論/帝京大学学修・研究支援センター准教授)
帝京大学学修・研究支援センター准教授。博士(学際情報学)。学び 続ける人とそれを包み込む社会に関心を持ち、ワークショップ・ カフェイベント・プロジェクト型学習の研究を中心に、生涯学習に 関する研究と実践を続けている。2008年度日本教育工学会研究 奨励賞受賞、2010年度日本教育工学会論文賞受賞。主な著作に 『ワークショップデザインにおける熟達と実践者の育成』(単著, ひつじ書房)、『ラーニングフルエイジング:超高齢社会における 学びの可能性』(共著, ミネルヴァ書房)、『ワークショップデザイン論—創ることで学ぶ—』(共著, 慶應義塾大学出版会)などが ある。個人HP:http://harinezuminomori.net/
日時 - 2018年11月26日(月)19:00〜21:00
日時 - 2018年12月10日(月)19:00〜21:00


<B系列>人文社会知

B1|アートのための社会科学(全5回=10コマ)
B1-1,2「エンブレム問題から考える社会とデザイン」
概要 - アートとデザインはしばしば混同されるが、デザインはクライアントとの契約物である。その契約がいかなるものであるのかを調べれば、デザインが一体何を達成しているのかもわかる。そこで本講義では2020年東京オリンピックのエンブレム問題を事例に取り上げ、どのようにデータを集め、またいかなる分析をすれば、デザインを契約物として考えることができるのかを実演してみたい。
講師 - 加島卓(社会学、デザイン史/東海大学文化社会学部准教授)
1975年東京都生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。現在、東海大学文化社会学部広報メディア学科准教授。専門は社会学、メディア論、デザイン史。博士(学際情報学)。著書に『〈広告制作者〉の歴史社会学:近代日本における個人と組織をめぐる揺らぎ』(せりか書房, 2014年, 日本社会学会第14回奨励賞)、『オリンピック・デザイン・マーケティング:エンブレム問題からオープンデザインへ』(河出書房新社, 2017年)
日時 - 2018年6月18日(月)19:00〜21:00
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B1-3,4「リュミエール映画とアウラの凋落」
概要 - 1895年にリュミエール兄弟は映画を世界で初めて公開上映した。このとき彼らは、シネマトグラフを顕微鏡のように不可視の世界を可視化してくれる科学的装置として考えていた。しかし上映会で観客たちは予想外の熱狂を示した。撮影器具として発明された科学装置は、娯楽的な鑑賞装置として受け入れられた。このときから映画は、受容者が主役になる文化となった。本講義では、この事件の意味をベンヤミンの「アウラの凋落」という概念を通して、芸術における近代的変容の問題にまで広げて考えたい。
講師 - 長谷正人(映像文化論/早稲田大学文学学術院教授)
1959年千葉県生まれ。千葉大学専任講師、助教授などを経て現在は早稲田大学文学学術院(文化構想学部)教授。映画、写真、テレビをめぐる映像文化論と文化社会学を主とした専門とする。主著に『ヴァナキュラー・モダニズムとしての映像文化』(東京大学出版会, 2017年)、『映像という神秘と快楽』(以文社, 2000年)、『悪循環の現象学』(ハーベスト社, 1991年)、『映画というテクノロジー経験』(青弓社, 2010年)等がある。
日時 - 2018年7月4日(水)19:00〜21:00
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B1-5,6「アートが移民問題と向きあう前に」
概要 - 今や生まれたところで暮らし続ける人は少ない。経済的な理由や政治的理由、様々な理由で、人は動く、国境も越える。ひとりの人間の一生の間に、災害や戦争、政変が起きることがあり、国境線の変更すら起きうるので、自ら動かなくても「移動」は生じる。このようなものとしての移民、外国人について、日本を中心に考えてみたい。
講師 - ハン・トンヒョン(社会学/日本映画大学准教授)
日本映画大学准教授。1968年東京生まれ。大学まで16年間、朝鮮学校に通う。卒業後、朝鮮新報記者を経て立教大学大学院、東京大学大学院で学び、現職。専攻は社会学。専門はナショナリズムとエスニシティ、マイノリティ・マジョリティの関係やアイデンティティと文化、差別の問題など。主なフィールドは在日外国人問題とその周辺。著書に『チマ・チョゴリ制服の民族誌(エスノグラフィー)――その誕生と朝鮮学校の女性たち』(双風舎, 2006年 *現在は電子版発売中)、『平成史【増補新版】』(共著, 河出書房新社, 2014年)、『社会の芸術/芸術という社会』(共著, フィルムアート社, 2016年)、『ジェンダーとセクシュアリティで見る東アジア』(共著, 勁草書房, 2017年)など。
日時 - 2018年7月17日(火)19:00〜21:00
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B1-7,8「貧困と地域」
概要 - 「日雇労働者の町」として知られる大阪のあいりん地区(通称、釜ヶ崎)。都心近くにありながら、バブル崩壊以降は急速な高齢化を経験している。近年は生活保護受給率も高くなっており、しばしば「福祉の町」と呼ばれる。この町では旧来の地域イメージからの脱却を図るべくアートの活用が盛んだ。本講義ではその功罪をあいりん地区の歴史と現在から検討する。
<キーワード>貧困の地域集中、社会的排除、アートの社会化、都市再生、まちづくり、ジェントリフィケーション"
講師 - 白波瀬達也(社会学/桃山学院大学社会学部准教授)
1979年京都府生まれ。2008年、関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程単位取得退学。関西学院大学社会学部准教授を経て桃山学院大学社会学部准教授。社会学博士、社会福祉士、専門社会調査士。2007年から2013年にかけて地域福祉施設「西成市民館」でソーシャルワーカーとして活動。専門は福祉社会学、質的調査法。論文「あいりん地域における居住支援―ホームレス支援の新たな展開と課題」が2016年度日本都市社会学会会若手奨励賞を受賞。著書に『宗教の社会貢献を問い直す』(ナカニシヤ出版)、『貧困と地域』(中公新書)がある。
日時 - 2018年10月16日(火)19:00〜21:00
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B1-9,10「公共性と表現」
概要 - 芸術ならびに娯楽コンテンツの市民社会における生産と流通のはらむ問題、並びにその政治的な機能について理論的に考察する。
芸術・娯楽は営利的ビジネス、公共サービス、あるいはプロパガンダでも、あるいは秘められた私的な営みでもありうることの意味について考えたい。
講師 - 稲葉振一郎(社会学・経済学/明治学院大学社会学部教授)
1963年生まれ。明治学院大学社会学部教授(社会倫理学)。著書に『ナウシカ解読―ユートピアの臨界』(窓社, 1996年)、『オタクの遺伝子―長谷川裕一、SFまんがの世界』(太田出版, 2005年)、『資本論―取り引きする身体/取引される身体』(ちくま新書, 2005年)、『「公共性」論』(NTT出版, 2008年)などがある。
日時 - 2018年10月15日(月)19:00〜21:00

B2|社会を調べる(全3回=6コマ)
B2-1,2「リサーチの方法」
概要 - この講義の目的は、アートが「社会」と接点を持つ際に考えておくべき問いおよび知っておくべき知識を、おもに社会科学の調査法を援用することで理解することにある。アートと社会の接触は新たな創造力の源泉としてさまざまな可能性に開かれたものであるべきだが、しかしそこでは同時に、そうした可能性を担保するための最低限の方法やルールが必要となる。この講義では、こうした問題にアートに少し先立って直面した社会(科)学の知見を、これからのアートのためにいかに活かしうるかについて、具体的な事例をふまえて考えたい。
講師 - 明戸隆浩(多文化社会論、社会学/東京大学特任助教)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院情報学環特任助教。専門は社会学・多文化社会論。著作に『社会の芸術/芸術という社会』(フィルムアート社, 2016年, 共著)、訳書にエリック・ブライシュ『ヘイトスピーチ 表現の自由はどこまで認められるか』(明石書店, 2014年, 共訳)などがある。
日時 - 2018年6月6日(水)19:00〜21:00
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B2-3,4「アート受容の計量社会学」
講師 - 北田暁大(社会学/東京大学大学院教授)
1971年生まれ。東京大学大学院情報学環教授。社会学、メディア論を専攻。博士(社会情報学)。著書に『広告の誕生―近代メディア文化の歴史社会学』(岩波現代文庫)、『責任と正義―リベラリズムの居場所』(勁草書房)、『嗤う日本の「ナショナリズム」』(NHKブックス)、『増講 広告都市・東京―その誕生と死』(ちくま学芸文庫)『終わらない「失われた20年」―嗤う日本の「ナショナリズム」・その後』(筑摩書房)、共著に『リベラル再起動のために』(毎日新聞出版)、『現代ニッポン論壇事情―社会批評の30年史』(イースト新書)、『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう―レフト3.0の政治経済学』(亜紀書房)などがある。
日時 - 2018年7月30日(月)19:00〜21:00
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B2-5,6「生活史」
概要 - 個人の人生の語りに耳を傾ける「生活史調査」といわれる調査方法についてお話しします。しかし、この「生活史」、あるいは質的社会調査という方法のすべてを、この時間で語ることはできません。今回は特に、「対象に対するコミットメント」と「語りにおけるディテールの機能」に限定して議論したいと思います。参加される方は拙著『質的社会調査の方法』(有斐閣)に目を通しておいてください。
講師 - 岸政彦(社会学/立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)
1967年生まれ、大阪在住。社会学者。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。研究テーマは沖縄、生活史、社会調査方法論。著作に、『同化と他者化—戦後沖縄の本土就職者たち』(2013年)、『街の人生』(2014年)、『断片的なものの社会学』(2015年, 紀伊國屋じんぶん大賞2016受賞)、『質的社会調査の方法—他者の合理性の理解社会学』(石岡丈昇・丸山里美との共著, 2016年)、『ビニール傘』(2017年, 第156回芥川賞候補, 第30回三島賞候補)、『はじめての沖縄』(2018年)など。
日時 - 2018年11月16日(金)19:00〜21:00

B3|社会実践としてのアート(全5回=10コマ)
B3-1,2「ソーシャリー・エンゲージド・アート概論①」
B3-3,4「ソーシャリー・エンゲージド・アート概論②」
講師 - 加治屋健司(現代美術史/東京大学大学院総合文化研究科准教授)
東京大学大学院総合文化研究科准教授。ニューヨーク大学大学院美術研究所博士課程修了。PhD(美術史)。日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ代表。共編著にFrom Postwar to Postmodern, Art in Japan 1945-1989: Primary Documents (New York: Museum of Modern Art, 2012)、『中原佑介美術批評選集』全12巻(現代企画室+BankART出版, 2011年―)、共訳書にイヴ=アラン・ボワ、ロザリンド・E・クラウス『アンフォルム 無形なものの事典』(月曜社, 2011年)。
日時 - 2018年7月3日(火)19:00〜21:00
日時 - 2018年7月31日(火)19:00〜21:00
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B3-5,6「当事者の語りとスティグマ」
概要 - 周囲からそれと気づかれにくい障害をもつ人々は、障害に関する自己理解や、周囲からの理解が不足しがちになるため、機会均等を保障するための合理的配慮を得にくい現状がある。また理解されにくい障害は、努力や意志の力で克服されうる状態であるという誤解にさらされやすいが、先行研究によると、ある文化圏において克服可能と信じられている属性は、その文化圏においてスティグマ(偏見や差別)が付与されやすいことが知られている (Corrigan et al., 2001)。
スティグマは、当該の属性を付与された人々の援助希求行動 (Schnyder er al., 2017) や社会参加、健康状態やウェルビーイングの重大な阻害因子になることがよく知られており、マイノリティ属性を持つ人々へのソーシャルワークにおける重要な介入ターゲットの一つとして注目されつつある。例えば依存症は、多くの文化圏において「意志の力で克服できる状態」と誤解され、深刻なスティグマが付与されやすい属性のひとつであるが、カナダの医療機関CAMHでは、当事者による一般市民へのプレゼンテーションと、アーティスト・当事者・一般市民が一緒になって「スティグマおよびそこからの集合的リカバリー」をテーマにした芸術作品を共同制作するワークショップを組み合わせた「contact-based learning」と呼ばれる介入プログラムを開発し、優れたスティグマ低減効果を報告している。
こうした背景の下、自閉スペクトラム症 (Autism Spectrum Disorders: ASD) という障害についても、正確な理解を通じてスティグマを低減するための介入を開発・検証する研究が試みられている (Gillespie-Lynch et al., 2015)。我々の研究グループにおいても、人の感覚から運動に至る認知プロセスを鏡のように映し出し観測可能にする情報処理技術「認知ミラーリング」を活用して、気づかれにくい障害のひとつであるASDを持つ人々が抱える困りごとを疑似体験させ、障害者の自己理解の促進、そして定型発達者がもつスティグマの低減等を目指す技術開発を進めている(長井ら, 2015)。
しかし先行研究では、シミュレーターを用いた擬似体験が共感や敬意を高める一方で、社会的距離を高めてしまうという報告が、統合失調症においてなされている (Ando, et al., 2011)。標語的に言い換えると、シミュレーターを用いた疑似体験は「大変さはわかったが近くには来ないでほしい」という社会的認知を周囲の人々に獲得させてしまう可能性があり、かえってスティグマを強化させてしまう結果を招きかねない。しかし、なぜ疑似体験単独ではスティグマ強化に繋がるのかは明らかにされていない。
一方、精神障害や薬物依存症に対するスティグマ低減効果を検討した一連の研究によれば、最も有効な介入法のひとつは、「異議申し立て」(protest)や「教育」(education)ではなく(Corrigan et al., 2001)、当事者の自伝的なナラティブに触れるcontact-based learningである (Martínez-Hidalg et al., 2017)。しかし、普段の日常診療で当事者の語りに触れ続けている医療者が、もっとも強いスティグマを保持しているグループであることも知られており、どのような参与枠組みで、どのような内容の語りに触れることがスティグマの低減に繋がるのかについても検討する必要がある。
当事者の語りや、アートを用いたanti-stigma interventionの試みを概観することで、表現活動とスティグマとの関係について共に考えてみたい。
講師 - 熊谷晋一郎(当事者研究/東京大学先端科学技術研究センター准教授)
東京大学先端科学技術研究センター准教授、小児科医。日本発達神経科学学会理事。新生児仮死の後遺症で、脳性マヒに。以後車いす生活となる。大学在学中は、全国障害学生支援センタースタッフとして、障害者の高等教育支援にかかわる。東京大学医学部医学科卒業後、千葉西病院小児科、埼玉医科大学小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、現職。専門は小児科学、当事者研究。主な著作に、「リハビリの夜」(医学書院, 2009年)、「発達障害当事者研究」(共著, 医学書院, 2008年)、「つながりの作法」(共著, NHK出版, 2010年)、「痛みの哲学」(共著, 青土社, 2013年)、「みんなの当事者研究」(編著, 金剛出版, 2017年)など。
日時 - 2018年11月13日(火)19:00〜21:00
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B3-7,8「戦争のイメージ―物語とフェティッシュ」
概要 - 日中戦争から太平洋戦争にかけて、イメージの世界では、戦争を物語る絵画の可能性が取りざたされましたが、それと並行して、というか、付かず離れずの関係を保って、戦争にまつわる本物のオブジェが聖遺物のような迫力をもって、「表象された戦争」の倫理的な立場を脅かしていたようにみえます。
講義では、両者の緊張関係を軸に、アジア太平洋戦争期の戦争イメージの展開をたどってみ たいと思います。
講師 - 河田明久(千葉工業大学 教授)
1966年生。早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学
日時 - 日時 - 2018年8月14日(火)19:00〜21:00
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B3-9,10「アートとその境界―カテゴリー生成と認識基盤の変容」
概要 - 人間の創作物には、「アート」と呼ばれるものとそこに組み込まれないものがある。用途がなく、道具でもなく、消費される製品や商品でなくとも、組み込まれないものがある。やがて、そうした未分化のものも、既存のカテゴリーに押し込まれるか、「理解」のために名称が与えられ1ジャンルとして確立される。
ある時代のある地域で、「アート」のインとアウトを巡り、どのようにカテゴリー生成とパラダイムシフト、文化アイデンティティーの形成が行われてきたかを考える。
講師 - 嘉納礼奈(芸術人類学研究/[仏社会科学高等研究院]フランス社会人類学研究所在籍、アーツ千代田 3331 プログラムコーディネーター)
兵庫県生まれ。芸術人類学研究、EHESS(フランス国立社会社会科学高等研究院)、フランス社会人類学研究所在籍。パリ第4大学美術史学部修士課程修了。国立ルーブル学院博物館学課程修了。​アートとその境界の研究、企画などに携わる。現在、アーツ千代田3331にて「ポコラート全国公募」コーディネーターも務める。『美術手帖』『ユリイカ』など多数寄稿。
日時 - 2018年10月30日(火)19:00-21:00




<C系列>ゼミ

C1|制作・批評における言葉(全6回=12コマ)(8ポイント)
概要 - 曰く言い難いもの。──これは芸術を特徴づけるために古くから用いられてきたフレーズの一つです。にもかかわらず私たちは、芸術に関わる活動のただなかで、またその周囲で、書くこと・話すことを求められたり、みずから進んで書いたり話したりします。そして少なくとも、芸術について書かれたものに触れることなく芸術に関わることは難しいでしょう。これはいったいどういうことなのでしょうか。
この講義では、この素朴な問いから出発して、制作・批評・鑑賞などにおける言葉の働きについて考えます。毎回一冊ずつ、美学芸術学・美術史・芸術教育など複数の分野から定評ある書籍を選んでその内容を確認するとともに、受講者の皆さんの言葉に関わる過去の経験を教えていただきながら、また批評家やアーティストやキュレーターのテクストも適宜取りあげつつ、様々な「人はいつ・誰のため・何のために書くのか」を分節化してみましょう。その中で、あわせて、近年アートの分野でもしばしば使われるようになってきた「社会」や「関係性」といった言葉の内実についても検討できるはずです。
以上の作業によって、受講生の皆さんの「芸術のなかで/芸術について-書くこと」に対する省察の手助けをすることが講師の目標です。
講師 - 酒井泰斗(行動科学史/会社員、ルーマン・フォーラム 管理人)
論文に「行動科学とその余波」(小山虎編『信頼研究の学際化(仮)』勁草書房近刊, 2018年, 高史明との共著)、「〈法と科学〉の比較行政法政策論」(『科学・技術・社会』26号, 2017年, 吉良貴之・定松淳・寺田麻佑・佐野亘との共著)、「社会システムの経験的記述とはいかなることか─意味秩序としての相互行為を例に」(『ソシオロゴス』31号, 2007年, 小宮友根との共著)、共著に『ワードマップ エスノメソドロジー』(新曜社, 2007年)、編著に『概念分析の社会学2』(ナカニシヤ出版, 2016年)など。
http://socio-logic.jp/
定員 - なし
C1-1,2
日時 - 2018年7月26日(木)19:00〜21:00
C1-3,4
日時 - 2018年8月23日(木)19:00〜21:00
C1-5,6
日時 - 2018年10月18日(木)19:00〜21:00
C1-7,8
日時 - 2018年11月22日(木)19:00〜21:00
C1-9,10
日時 - 2018年12月20日(木)19:00〜21:00
C1-11,12
日時 - 2018年3月2日(土)17:00〜19:00


C2|アートとしての社会運動(通年)(8ポイント)
概要 - 現代美術の「社会的転回(Social Turn)」といわれる現象以来、現在までにさまざまな論者による議論が行われてきた。そこで示される「社会」とはどのようなものであり、「アート」を分析するための新しい枠組みとはどのようなものがあり得るだろうか。
講師が10年以上関わってきている90年代京都におけるHIV/AIDSをめぐる芸術/社会運動とパフォーマンス・アート《S/N》(1994年初演)分析の事例を挙げ、アートと社会の関係について学ぶとともに、アートが社会と関わる際の問題点や可能性について議論を行う。ゼミは基本的に講義、文献購読、ディスカッション、映像視聴により構成される。また、ゲスト講師の招聘を予定している。
講師 - 竹田恵子(文化研究、社会学/東京大学特任准教授)
東京大学大学院情報学環特任准教授。博士(学術)。社会学理論とパフォーマンス研究との接合から、社会とアートの関係について追及している。また、文化・芸術におけるジェンダー/セクシュアリティ表象についての研究を行う。共著書に『社会の芸術/芸術という社会―社会とアートの関係、その再創造へ向けて』(フィルムアート社, 2016年)、共著に『The Dumb Type Reader』(Museum Tusculanum Press, 2017年)、『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』(ナカニシヤ出版, 2017年)がある。
定員 - 15名程度
C2-1,2
日時 - 2018年6月20日(水)19:00〜21:00
C2-3,4
日時 - 2018年6月25日(月)19:00〜21:00
C2-5,6
日時 - 2018年7月23日(月)19:00〜21:00
C2-7,8
日時 - 2018年10月3日(水)19:00〜21:00
C2-9,10
日時 - 2018年10月17日(金)19:00〜21:00
C2-11,12
日時 - 2018年11月14日(水)19:00〜21:00
C2-X1 アートとしての社会運動「ゼミ受講生有志によるプレゼンテーション」
日時:2018年11月25日(日)16:30~19:00(予定)
C2-13,14
日時 - 2018年11月27日(火)19:00〜21:00

C3|アーカイブの方法と実践(全6回)(8ポイント)
概要 - アートとアーカイブの関係性について学んでいきます。「アート・アーカイブとは何か?」を大きく捉える議論の場と、実際のアーカイブの現場へ行くことの2つからなります。
まずは、アートとアーカイブがどのような時に結びついているのか、事例を整理し現状の確認作業を行います。その上で、アーカイブの現場に出かけます。今年度は「活動記録」のアーカイブにお伺いする予定です。日常そのものでもある「活動」において、何を記録として残していく/拾い上げるのか。それら資料体の整理、保管、管理をどのように、またいつから行ってきたのか、そして誰が担っている/いくのかを、ケーススタディから見ていきます。最後に、皆さんとディスカッションを行います。「アート・アーカイブとは何か?」、それぞれの感触をつかんでもらえたらと思います。
講師 - 粟生田弓(メディア論/東京大学特任助教)
東京大学大学院情報学環特任助教。2010年にファッション・ブランドのRIVORAを立ち上げる。共著に『1985/写真がアートになったとき』(青弓社, 2014年)、単著『写真をアートにした男−− 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン』(小学館, 2016年)。
定員 - 7名程度
C3-1,2|勉強会
日時 - 2018年6月12日(火)19:00〜21:00
C3-3,4|勉強会
日時 - 2018年6月26日(火)19:00〜21:00
C3-5,6|勉強会
日時 - 2018年9月5日(水)19:00〜21:00
C3-X1|調査1「ツァイト・フォト・サロン」https://www.zeit-foto.com
日時 - 2018年9月8日(土)14:00〜17:00
C3-X2|調査2「ツァイト・フォト・サロン」https://www.zeit-foto.com
日時 - 2018年9月22日(土)14:00〜17:00
C3-X3|調査3「ときの忘れもの」http://www.tokinowasuremono.com
日時 - 2018年10月6日(土)14:00〜18:00
C3-7,8|勉強会「オーラル・ヒストリー・アーカイブ」
日時 - 2018年11月21日(水)19:00〜21:00
C3-9,10|勉強会(オフィス・アワー)
日時 - 2018年12月5日(水)19:00〜21:00
C3-11,12|勉強会「アーカイブ活用の可能性」
日時 - 2018年12月17日(水)19:00〜21:00



<D系列>実習

D1|展覧会・上映会実習(通年)(8ポイント)
担当 - 井上文雄(CAMP、東京大学特任助教)、バーバラ・ダーリン(アーティスト、東京大学特任講師)
以後展覧会・上映会開催まで随時実施
対象 - アートマネージャー育成コース
勉強会(全3回)定員 - なし
展覧会実施定員 - 5名程度
D1-1,2 「勉強会1」
日時 - 2018年6月11日(月)19:00〜21:00
D1-3,4 「勉強会2」
日時 - 2018年6月27日(水)19:00〜21:00
D1-5,6「勉強会3」
日時 - 2018年7月10日(火)19:00〜21:00



D2|ドキュメンテーション実習(通年)(8ポイント)
講師 - 明戸隆浩(多文化社会論、社会学/東京大学特任助教)
担当 - 粟生田弓(メディア論/東京大学特任助教)、井上文雄(CAMP、東京大学特任助教)、竹田恵子(文化研究、社会学/東京大学特任准教授)、バーバラ・ダーリン(アーティスト、東京大学特任講師)
この実習では、アートにかかわる記録作成の意義とスキルを、講義カリキュラムと連動した実習を通して体感・会得することを目的とする。前期はまずAMSEAの講義の記録を作成するところから始めるが、後期には課外実習として展覧会やアート関連のシンポジウムの「取材」も行う。こうしたカリキュラムを通して、そのイベントを直接見ていない人にもリアルに実際の状況を伝えるために必要なことは何かを、受講生のみなさんとともに考えていきたい。
定員 - なし
D2-1,2
日時 - 2018年6月4日(月)19:00〜21:00
以後随時実施

D3|企画書実習(全2回=4コマ)(4ポイント)
担当 - 井上文雄(CAMP、東京大学特任助教)、バーバラ・ダーリン(アーティスト、東京大学特任講師)
定員 - 15名程度
D3-1,2
日時 - 2018年12月4日(火)19:00〜21:00
D3-3, 4
日時 - 2018年12月18日(火)19:00〜21:00


D4|英語によるディスカッション実習(全5回=10コマ)(5ポイント)
講師 - ウールズィー・ジェレミ― (現代美術/東京藝大大学院国際芸術創造研究科修士課程)
専門は現代美術、特に90年代以降の美術批評と現代日本における仏教と美術の関係性。現在、宮島達男に関する論文を執筆中。研究の傍ら、美術批評も様々なサイトに寄稿している。http://www.jirikitariki.com
定員 - なし
D4-1,2「Lesson 1 “Interview and Presentation”」
・Pair off with the person and interview.
・3 minutes presentation about the partner and 2 minutes Q&A.
日時 - 8月7日(月)19:00〜21:00
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D4-3,4「Lesson 2 “group discussion about social issues.”and Lesson 3 “4 minutes presentation about the exhibition or the work or the artists from the exhibitions list.”」
・Make 3 groups and Draw lots to the subject and Discussion.
・Participation about what was talked there and Q&A.
・4 minutes presentation about the exhibition or the work or the artists from the exhibitions list.
日時 - 8月17日(金)19:00〜21:00
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D4-5,6「Group meeting :Making presentation of Lesson 4.(mentoring)」
日時 - 10月1日(月)19:00〜21:00
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D4-7,8「Lesson 4 “15 minutes group presentation about Outsider Art”」
・Group1:Art as welfare for persons with disabilities.
・Group2:Outsider in the field of Art history.
・Group3:History of japanese Art for persons with disabilities.
・Discussion about Outsider Art and Japanese Cultural Policy for Tokyo Olympic in 2020.
日時 - 10月9日(火)19:00〜21:00
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D4-9,10「Lesson 5 ”Reading a text and Discussion.”」
・Reading a text."Antagonism and Relational Aesthetics"Claire Bishop, CUNY Graduate Center.
・Discussion about the text.
日時 - 10月22日(月)19:00〜21:00


<特別講義>
S1|バトラー入門
講師 - 清水晶子(クィア理論、フェミニズム理論/東京大学大学院総合文化研究科教授)
専門はフェミニズム、クィア理論、 とりわけ身体と性の表象に関わる文化政治。 近年取り組んでいるのは、クィア・テンポラリティー論と「歴史」 との政治的接続、分断や他者性の身ぶり/場としての「接触」 の考察、など。東京大学大学院総合文化研究科所属。
日時 - 9月25日(火)19:00〜21:00